12.6国語を勉強する意味と理由
更新日 2020年12月20日
国語はコミュニケーションの基礎です。
「相手の言っていることを正しく理解し、そして相手に伝わるように書く/話す」、たったこれだけのことが実はものすごく難しいことです。
メールや書類などの文章でのやりとりで、相手の言いたいことが分からないと本当に大変です。
忙しい先輩だと、こちらの言いたいことが分からないと、最後まで話を聞いてくれない、なんてこともあると思います。
えらそうにいっている私自身も社会人の1~2年目は本当にひどい有様でした。
文章を作っては、先輩に赤ペンを入れられ、元々の文章のほとんど全てを直される始末でした。
そのときは文章恐怖症と言えるほど、文章を作るのが恐かったです。
でもその先輩の指摘は全て正しいのです。
相手に分かるように書いているつもりでも、つい自分の言葉で書いてしまったり、書くべき前提を飛ばしたり、余分な言葉を入れてしまったり、論理自体が崩壊していることもありました。
相手の立場に立って、相手が誤解しない文章を書く、ということはとても難しいことでした。
仕事の時間のほとんどは、日本語を読むか、話すか、聞くか、書くか、をしている時間です。
売れてるYouTuberだって、相手に分かりやすく伝わるように、死ぬほど文章を考えていると思います。
それらは全て国語です。
コミュニケーションは以下二つで成り立っています
- ①相手の言いたいことを正しく理解する
- ②自分の言いたいことを正しく相手に伝える
受験の国語では、読解が中心になりますが、読解は相手が言いたいことを正しく受け取るための訓練だと思うといいと思います。
相手が言いたいことを理解しないままに、自分の思うことや、自分なりの解釈をぶつけても、議論は噛み合いません(国会や討論番組などでよく見る光景ですが)
そして小論文などは、自分が言いたいことを正しく伝えるための訓練です。
試しに、どこかの大学の小論文の過去問を、友人2,3人とやってみて、解答を交換してみるといいと思います。
相当できる人を除き、おそらく自分が伝えたかったことと違う風に相手に伝わってしまうことが多いと思います。
そのぐらい正しく伝える、というのは超難しいことです。
読解も小論文も、相当意識して訓練しないと、上達しません。
決して「日本語だから誰でもできる」なんて、生易しいものではありません。
ちなみに、私が社会人になってから一番「勉強しておけばよかった」と思った教科は国語でした。
受験のときには現代文が一番の得意教科だったのにも関わらず、です。
会社に入ってから漢字を勉強しました、言葉の意味もたくさん覚えました、死ぬほど本も読みました、文章を書く練習もたくさんしました。
自分では良いアイデアや意見をもっていても、それを正しく相手に伝えられなければ全てなかったことと同じです。
「日本語だから余裕でしょ」と思わずに、仕事の出来を左右すると思って、正しく読んで、正しく書く練習をしてみたらどうでしょうか?